Column | コラム

Vol.125  文化の違いは面白い(115)  2014.06.23

先日、イタリアの料理と文化に関する本を読みました。その本によると、「イタリア料理のレストラン」は、ごく一部の大都市を除くとイタリアにはほぼ存在しないそうです。イタリアが一つの国家として統一されたのは19世紀に入ってからのことで、それまでは王国や公国がいくつもあったため、それぞれの地方独自の文化が発達したのだそうです。したがって、イタリアでは今でも地元の郷土料理を食べるのが一般的だとか。

たとえば、日本でもおなじみの「カプレーゼ」。モッツァレラチーズとトマトのスライスに、バジルを添えてオリーブオイルと塩をかけたオードブルです。イタリア国旗の色と同じ「赤、緑、白」ですが、モッツァレラチーズもトマトも、もともと南イタリアの食材だそうで、北イタリアではあまりなじみのない料理だそうです。

Caprese

あくまでも地元の郷土料理がメインで、レストランでも地元の食材が中心となると、当然ながら目新しい料理の出番はありませんが、それが当たり前だとか。お客さんたちも、食べ慣れた料理をおいしく食べるのが幸せ!という感じなのだそうです。食べ物については、日本人のほうがずっと革新的なのかもしれませんね。

イタリアの南部と北部では、かなり生活様式が異なるそうです。北部はドイツに近いせいか、時間に几帳面な人が多いとか。たとえば、レストランに8時の予約を入れたらきっちり8時に来るタイプです。一方、南部の人は8時の予約だったら9時に来てもいいじゃないか、という感覚だそうです。南部の人が北部に旅行した際に、8時の予約で9時に行ったらお店に断られて、南部の人が「北部の人間は融通がきかない!」と怒ったという話を聞いたことがあります。同じ国の中でも、行動の仕方がすごく違うのですね。日本も関東と関西で異なる点が多いのですし、どの国にもこうした地域色があるのでしょうね。

ひとくくりに「イタリア」と言っても、地域によってはさまざまなのだということがわかり、ぜひ一度イタリアを旅してみたいものだと思います。
文化の違いは本当に面白いですね。

浅川まどか